おれんじあ茶房

日々是好日。携帯の小さな窓に映る世界観、備忘録、五感で感じたもの、てげてげ発信中。

国民の映画

3/15(土)大阪公演『国民の映画』観劇

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わたしの好きな役者さんの一人である、吉田羊さんが出演されていた舞台です。

 

 

 

 

 

 

 

今は早5月半ば過ぎ。。

 

かなり寝かしてしまい、今更…のアップになってしまいました。。汗

 

わたし自身にとって、宙に浮くぐらい忘れられない嬉しいハプニングがあった一日でもあった3/15。

備忘録かねて観劇の感想をアップしようと思います。

 

 

 ご興味のある方は、

 左下にある”続きを読む”をクリックしていただくと記事の続きが読めます。

 宜しければ どうぞ(^_^)

 

 

 

 

 *『国民の映画』(大阪公演)感想*

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既にご存じの方もおられるかと思いますが、全く初めての方にも少し事前の詳細を…

 

この『国民の映画』は、三谷作品(三谷幸喜さん)の舞台で、今回は再演です。

 

初演と再演とで一部キャストが変更(または役替え)になっての再演。

 

私は初演は観劇していないため、初演と再演との違いに関しての感想はお伝えできないのですが、あくまでも個人的な視点で観劇して感じたことを備忘録をかねて残そうと思います。

 

・キャスト・

小日向文世さん、段田安則さん、渡辺徹さん、吉田羊さん(^_^)、

シルビア・グラブさん、新妻聖子さん、今井朋彦さん、小林隆さん、

平岳大さん、秋元才加さん、小林勝也さん、風間杜夫さん、荻野清子さん

 

 

物語の舞台は、1940年代 ドイツ ベルリン(第二次世界大戦)。

 

ナチス政府の高官と、映画を愛する映画人たち(=俳優や女優、監督など)が

お互いに映画の誇りを賭けて、悲惨な方向に物語が展開しぶつかり合う狂らんの一夜が描かれた、群像劇。

 

全体的に、そして結末も か~なり重たいお話です。

 

 

「三谷作品=腹をかかえて笑って楽しむ”喜劇色”」のイメージが強いですけど、今回の作品はその”喜劇色”は、テーマがテーマなだけにかなり抑えられていました。

ですけど、

バランスよく合間合間にさりげない喜劇色(クスッ、ぐふふと微笑ましい演出)をじわりじわりとかもしだしていたので、かなり重たいお話だけど観やすかったです。(※あくまでも個人的なものさしです(^_^))

 

ナチスドイツの話は、

テレビのドキュメンタリー番組とかでなんとなくの知識しか知らなかった(→アンネの日記の本も読んだことがないです。)程度のわたしでも、舞台の世界観に入って満喫できました。

 

ただ…

ドイツが舞台ということもあってか、出演キャスト全員の配役名(カタカナ)が長くて、早口言葉でつまりそうなややこしい名前が多くて、一度聞いてもなかなかおぼえられなかったです(笑)

 

わたしはこれまで、三谷さん作品は3本しか観劇できていませんが

(→12人の優しい日本人オケピ!コンフィダント・絆

久しぶりに三谷さん作品の舞台を拝見して、

やっぱりいいなあーと感じました。

 

舞台は一期一会。

映画やテレビという四角い枠の画面で観る世界とは全く異なる「生の舞台」はやっぱりいいなあ!と。

 

 

「国民の映画」だけに、洒落た構成、凝った演出も素敵でした。

 

たとえば、冒頭のシーン。

 

映写機で主演の小日向さん(ゲッペルス)が映画鑑賞しているシーンから物語が始まるんですけど、その映るスポットライトがうまい具合に登場人物を写しだしような造りになっていたり…など、なかなか凝っていて、洒落ていました。

 

 

舞台のセットも豪華でした。

 

中でも階段!

 

赤い布が敷かれた豪勢な大階段を中央に配置された舞台セット(主演:ゲッペルスこと小日向文世さん邸の内部)の造りが、とてもインパクトありました。

 

 

主演:ゲッペルスこと小日向文世さんの妻役、マグダこと吉田羊さんが

その大階段を 舞台公演中ずっと 高いヒールで階段を上がったり下ったり…が何度も。

 

羊さん、毎公演相当たいへんだろうなあ(^_^.)(苦笑)

でも、その動きが舞台の演出にも映えていました。素敵でした。

 

 

日本人が日本語でドイツ人を演じる違和感は全く感じませんでした。

キャストみなさんが全身全霊で役を全うされていたのが伝わってきました。

 

渡辺徹さんの存在感も違和感を感じず、渡辺さんご自身の素敵なコメディ色がうまく舞台に活かされていたように感じます。

 

渡辺さんの他に段田安則さんや小林勝也さん、風間杜夫さんも含めて役者さん全員がそれぞれのキャラなりの、ちいさな笑いを誘う数々のシーンが面白かったー。

 

シルビア・グラブさんや新妻さんの生歌を初めて聞きましたが、やはりスゴかったです。

 

荻野清子さんのピアノもとてもリズミカルで素敵でした。

 

新妻さんの勝気でしたたかなウーマン役も似合っていました。

 

小悪魔っぷりの秋元才加さんはアイドルでなく、舞台人に見えました。

アイドルでなく役者のひとりとして、活き活きと全うされていました。

これはあくまでも、舞台や映画・テレビドラマなどの鑑賞が好きな一般庶民としての私見ですが・・・、

『秋元さんは、舞台で化ける(→もちろんいい意味で)舞台向きかも』。

『今後舞台の世界でますます輝きを増してご活躍されるんじゃないかという素質をもった何か』を直感で感じました。

きっと三谷さんはいち早くその何かをキャッチされて秋元さんを選ばれたのではないか??というようなモノを舞台拝見していて感じました。

 

 

そしてそして、

 

(吉田)羊さん ♪♪

 

 諦念と情熱、そしてチャーミングな部分の演出バランスが良かったです。

特に、羊さんの背中だけで伝わってくる演技がとても印象に残っています。

たまらなく良かった!

 

今後も三谷さん作品の何かで、羊さんの演技をもっと拝見できたらいいな~という期待を(勝手ながら)望んでおります(笑)(^_^)

 

 

チャーミングといえば、キャスト全員がチャーミングな部分があって微笑ましく感じるシーンが合間合間にあって楽しめました。

 

最期のあの結末を迎えるまでは・・・

 

 

救いようのない悲劇を迎える結末。

 

主演:ゲッペルスこと小日向さんの執事フリッツこと、小林隆さんの沈黙の演技、、、観劇してるわたしも胸が詰まり、重々しくたまらなかったです。。

 

ユダヤ人だった執事のフリッツだけが理不尽な死を…と思っていましたが、そうではなかったんですね。

 

そして、物語の最後まで

ナチスドイツの重要人物といわれている”あのお方”を、『あのお方』という呼称で登場人物全員が統一されて言っていたのも(いろんな意味で)印象に残っています。

 

 

とても切ないし、かなり重たかったですが、”ハッピーエンドで終わる作品”と違って観劇後にじっくり余韻に浸れるのも(わたしは)不快に感じる方ではないので、良かったです。

 

 

ありがたいことに幸運に恵まれ、前から3列目で観劇できたので、同じひとつの空間の中で「舞台の醍醐味」(=役者さんみなさんの息づかいや表情、しぐさ、まぶしい汗^ ^など)を存分に堪能することができました。

 

多謝です。

 

 

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今回の公演パンフレットです。

 

かさばらないコンパクトサイズなのがとても嬉しかったです。

コンパクトサイズだけど、中身のインタビューページなど充実してます。

いまだすべてのページを読めてないぐらい、ボリューミ~です。

 

 

 

 

 

 

※次回の舞台感想アップは、地球ゴージャス「クザリアーナの翼」を近日中に予定しています。

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